犬の飼い方を解説するブログ

2010/05/17

求愛と交配交尾や繁殖

Filed under: 犬の様々な行動学


●雄と雌の相性が大切です。
●交尾は機械的な作業です。
●交尾した後にペアは「連結」状態になります。

現代の犬は、祖先であるオオカミからは遠く離れた生き物ですが、その交尾の形式は今も群生動物の習性を受け継いでいます。オオカミの繁殖シーズンは年に1回、春にしかありませんが、ほとんどの犬には年2回の発情期、すなわち雌が交尾を受け入れる時期があります。

群れの中では、誰が誰と交尾するかはその社会構造によって決まっており、有力な雄が、他の雄に雌との交尾を許すことはほとんどありません。雌が見知らぬ雄と交尾することもほとんどありません。しかし、発情中にその気のある顔見知りの雄がいれば、雌は排卵し、相手の雄と数回にわたって交尾します。妊娠は、非常に高い確率で成功します。

現代の非常に不自然な交配方法では、飼い主は雌犬がよろこんで交尾することを期待して、見知らぬ雄大のところにつれていきます。しかし雌大が交尾を嫌がることも少なくありません。

いつでも交尾したがる雄

雄大は楽天家です。雄は一年中発情していて、発情期の雌の臭いに引き寄せられます。 雌は雄よりも気むずかしいところがあります。雌の性ホルモンは、年間のほとんどの期間は休止状態にありますが、年2回、エストロゲンが産生されている期間中は、雌は雄の臭いに引き寄せられ、心理的に交尾を受け入れるようになります。
エストロゲンは雌大の卵巣からの排卵を促します。卵は卵管を下って子宮に入り、そこで精子との受精に備えています。

交尾

雄が配偶者を決めると、求愛行動は長く続きません。雌は遊びを求め、「遊ぼうのおじぎ」のポーズをとったり、雄に乗ってみたりします。雌は雄のペニスの臭いをかぎ、雄に自分の腔口の臭いを嗅がせたり、なめさせたりします。交尾の準備ができていない場合には、雌は寝返りを打ちます。

このような儀式が終わると、交尾が行われます。交尾はすぐに終わります。雌がしっかりと立ち、雄が雌の背中にかぶさり、前脚で雌の体をはさみ、骨盤を突き出します。骨盤を突き出してから射精まで、1分もかからないこともしばしばです。交尾中には、犬のペニスの根元にある風船のような部分が大きく膨らみます。この膨らみは雌雄が離れてしまうことを防ぐため、交尾後の犬はしばらくの間「連結」した状態になります。

この無防備な状態の間、自分の身を守るために、雄は後脚の方向を雌の上で変えて尻と尻を合わせた状態にし、必要があれば防御できるような姿勢を保ちます。交尾後約30分間は、雄と雌は「連結」した状態になります。

望まない子犬の誕生を防ぐために

●生まれてくる子犬すべての飼い主を見つける確信がない限りは、飼い犬の繁殖は考えないでください。

●「自然なことだから」といって飼い犬に繁殖させることは、雌雄に関係なく避けてください。一度繁殖させた犬が、その後まったく交尾したがらないと考えることのほうがはるかに不自然です。

●発情期の雌は、必ずリードを付けて運動させてください。

●精神的に成熟し、遺伝性の疾患がない雌犬だけを交配に用いてください。

●雌犬を交配させることを決めた場合には、その犬がすべての子育てをこなすと期待してはいけません。親元を離れるまでに子犬たちを十分に社会化させるのは、飼い主の責任です。

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