かつては、犬の尾を切り落とすと狂犬病にかからないと考えられていました。この処理は断尾と呼ばれ、特にテリアやスパニエルなどのワーキングドッグでは、尾の受傷を防ぐための伝統的な慣習となっていました。
今日でも、飼い主の虚栄心を満たすためだけに、多くのコンパニオンドッグの断尾が行われています。尾は通常、生後3日以内に切り落とします。子犬は痛がりますが、神経が十分に発達していないために、痛みの衝撃は遅れて現れることもあります。
耳を部分的に切り落とす犬種もあります。「crop(切り込む)」という柔らかい表現が好まれていますが、犬の気性が荒く見えるという以外には、耳を切り落とす理由はありません。当初、断耳は軍用として生まれ、グレート・デーン、ボクサー、ドーベルマン、シュナウザーなどを飼っていたドイツ人の間で伝統的に行われていました。
断耳はその発祥地であるドイツをはじめ、ほとんどの国で禁止されています。今でも断耳や断尾が日常的に行われている国は、北米だけになりました。
コンパニオンドッグにこのような処理をすることは、医学的にも、また犬の役割を考えた場合にも、正当化することはできません。
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